飛んでった風船
駅のホームでのことです。
電車待ちの間、目の前で四歳くらいの子供が風船で遊んでいた。
ところが!手から離れてホームのトタン屋根まで上がってしまった.....。
子供はうつろな目で見上げ「あ、風船.....。」と悲しそう....。
助けを求めるように「ママ、風船が、風船が...。」と繰り返す。
ここで、エッセンス二人は母親が何と声を掛けるのかに大注目で聞き耳を立てていた。
「せっかく飛んで行かないようにママが輪っか付けてあげたのに〜。手首からはずしたでしょ?」
子供「う、うん。はずしちゃった...。」と消え入りそうな声。
「一度なくした物はかえって来ないんだよ。」
ここで、子供は泣き出す。泣き止まない。
声を立てずに涙が止まらない。こっちまで切なくなってくる。
電車が来て、母子は乗り込む。エッセンスも後ろをビッタリと付けて乗り込む。
もちろん聞き耳を立てて。
母親が「なくしたものは帰ってはこないけど、たまに思い出してあげたらいいんだよ。ちゃんと、心の中に風船はいるよ。」
泣きじゃくっていた子供は、頷きながらちょっとは興奮が静まったようで、涙をぬぐう。
ここで、エッセンス姉妹、お互いを見たらうっすら涙ぐんでいた。(....。)
この母親がすごいと思ったのが「風船、もう一個買ってあげるから泣かない!」とは言わなかったこと。
「なくした物はかえってこない」、「たまに思い出してあげたらいいんだよ」と小さい子に教えていることがいいなと思った。
大人にとっても含蓄のある言葉だよな〜。
人間関係でも言える事だったりするもんな〜。
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